ISS・きぼうウィークリーニュース第465号
2012-01-17
「きぼう」日本実験棟船内実験室では、流体実験ラックの流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)(http://kibo.jaxa.jp/experiment/pm/fpef/)にて、「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程」実験の第4シリーズを断続的に実施しています。本実験では全部で5つのシリーズが計画されており、既に行われた第1シリーズでは、シリコーンオイルという液体で大きな柱(液柱)を作り、マランゴニ対流を発生させ、その内部の流れを調べる実験を行いました。第2シリーズでは、対流のパターンの変化(定常流から振動流への変化)や液柱表面の流速を定量的に調べる実験を行いました。第3シリーズでは、直径5cmの液柱を作り、粘性が対流に与える影響を観測しました。第4シリーズとなる今回の実験では、液柱(直径3cm)に発生するマランゴニ対流の遷移現象を解明します。液柱の温度差を大きくし対流を強くすることにより発生する様々な流動パターンについて、その対流および温度分布を詳細に観察することで振動遷移条件や遷移プロセスを明らかにします。また、意図的に液柱の分離や再生成を行い、それぞれの状態でマランゴニ対流の観察を行います。「微小重力下におけるTLZ法による均一組成SiGe結晶育成の研究」(Hicari)(http://kibo.jaxa.jp/experiment/theme/first/hicari/)実験の開始に向け、勾配炉ラックの温度勾配炉(Gradient Heating Furnace: GHF)(http://kibo.jaxa.jp/experiment/pm/ghf/)の事前準備を実施していましたが、1月8日早朝に装置内の通信機能に異常が発生したため、原因調査および対策の検討を行っています。そのほか、「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォームでは、宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment-Attached Payload: SEDA-AP)(http://kibo.jaxa.jp/experiment/ef/seda_ap/)と全天X線監視装置(Monitor of All-sky X-ray Image: MAXI)(http://kibo.jaxa.jp/experiment/ef/maxi/)の観測運用が続けられています。